インビザライン(マウスピース矯正)について知っておくべき5つのこととは?

マウスピース矯正装置 インビザライン

まっすぐに並んだきれいな歯で笑うことはどの社会でも好感度が高く評価されます。よい歯並びは社会的なアドバンテージを与えるだけでなく、歯や口腔の健康にもプラスの効果があることです。例えば、出っ歯、受け口、開咬、歯の叢生やすきっ歯などは虫歯や口臭、歯周病、あごの疲れ、歯の磨耗につながります。矯正するにあたってブラケットやワイヤーをつけて矯正治療することもできますが、ブラケットの不快感から歯にブラケットを付けることを避けてを治したいという方もいます。そのような方が検討する方法のひとつにインビザラインがあります。インビザラインはワイヤーとブラケットを使用しないで歯並びの矯正をするマウスピース矯正装置のひとつですが、歯型にあわせて作った透明な板(アライナー)を自宅などクリニック外で自分で正しい順序で付け外して矯正していく方法です。現在、成人だけでなく歯が生え変わっている最中の子供にも適応できるようになっています。インビザラインを考えている方は、このような有利な点だけでなく以下に述べるような不利な点も明確に知っておく必要があります。これらのメリットとデメリットを理解したうえでインビザラインを選択されればより安心して治療を選択できると思います。

インビザラインはあなたに適切な装置?

    

インビザラインは近年のCAD/CAMを応用してロボットが矯正装置を作る革新的な矯正技術です。インビザラインによってメタルブラケットやセラミックブラケットなど歯に装置をつけてワイヤーで治していく矯正以外の選択肢ができたのです。歯の動きを3Dシュミレーションして予測した歯並びに基づいて一連の透明な板(アライナー)を作ります。ところがインビザラインがすべての人に可能になるわけではありません。前後左右に顎がずれていたり重度の不正咬合では従来通りワイヤーとブラケットを使用する必要があります。この診断を誤るとアライナーの枚数が増え、シュミレーションからずれてアライナーを追加注文しなければならないこともあります。つまりインビザラインは後戻りの再治療や歯根の移動が必要ないケースなど、軽度~中程度の不正咬合に限定的に適応となる矯正治療法です。もし、あなたがインビザラインに適応でないと矯正歯科医に言われた場合、セラミックの装置や白いワイヤー、リンガルブラケット(裏側矯正)での治療があります。セラミックのブラケットを使用した矯正治療は人気が高く、装置自体の色が透明か乳白色をしているので目立ちません。

自分で装置を交換せねばならず面倒なこと

自分で取り外ししながら治していくインビザランでの治療はブラケットをつけて直す矯正治療と比べて非常に面倒な治療になります。食事のときや歯磨きのときには毎回アライナーを取り外してケースの中に紛失したり割れたりしないように保護しなければなりません。食事の後は歯磨きとともにアライナーも洗浄した後、自分で再度はめなければなりません。矯正治療で歯がもっとも動きやすいのは、適切な力が24時間持続的にかかっている状態なのですが、インビザラインの場合、取り外している時間があるため断続的であるとともに、外している時間が長ければ長いほど歯が動くのが遅くなります。さらに、取り外した後アライナーをはめるときに正しくはまっていないリスクが常にあります。ですのでもし自分が少しでも怠け者だなと感じている方はインビザラインなどのマウスピース矯正はやめておくことをお勧めします。代わりにワイヤーの矯正治療は自動で動かしてくれますし圧倒的に早く治ります。

虫歯のリスク

口腔内の衛生状態を適切に保つことはインビザライン治療の場合特に大切になります。食事をした後は必ずアライナーを洗い、歯磨きをしてプラークや食物の残りを取り除き歯を清潔に保ってください。マウスピース矯正は取り外しができる分歯磨きはしやすいですが、唾液がアライナーに遮られ歯や歯茎に循環しないので虫歯のリスクが高まることにも注意してください。アライナーを付けたまま清涼飲料水やエナジードリンクなどの砂糖たっぷりのものを飲むと虫歯のリスクが上がってしまうため都度外して飲み終わったら歯磨きをしてすぐに再装着してください。矯正歯科医のところにチェックアップに定期的に来院した際も、治療の進み具合とともに歯のクリーニングをしてもらいましょう。

一般歯科医院と矯正歯科専門医院

現在では多くの一般歯科医院がマウスピース矯正やインビザラインによる矯正治療を行っています。もし、矯正歯科の専門技術があるほうがお好みなら矯正専門医院で見てもらうのが良いでしょう。矯正医は診断の正確性も高いですし細かいディーテイルを調整してくれたり、治療中の予期せぬ事態にも対応してくれるでしょう。でも、一般歯科医院でインビザラインを受けると比較的安くやってくれるかもしれません。アドバイスとしては経験の浅い先生はマウスピースやインビザラインだけでなんでも治療できると考えたくなるものですが、実際にはインビザラインなどのマウスピース矯正治療のみでは患者さんの満足を得られないケースが少なからずありますので注意しなければなりません。

アライナーができるまでの時間

インビザラインは最初に資料をとって診断するまでは通常の矯正治療の流れと一緒です。診断後はあなたの歯型と口腔・顔面写真、治療計画書をアメリカのインビザラインの会社に送らなければなりません。送られてきた資料をもとにコンピュータシュミレーションをして分析し、その分析結果を日本の矯正医のところへ了承を得るために再度もどすのです。矯正歯科医がもっとよいシュミレーションを提案したりしながらアメリカのインビザラインの会社とやり取りをして一連のアライナーが完成するのに通常1か月程度かかります。完成後は一連の装置が送られてきます。それらのアライナーを来院のたびに口腔内のチェックとともに2か月分(4セット)程度お渡しして治療が進んでいきます。

まとめ

  • インビザラインなどのマウスピース矯正は適用範囲が限定的できれいに治そうと思ったらワイヤーを使った矯正を選ぶべき
  • 自分が少しでも面倒くさがりだと感じているならお勧めはしない
  • アライナーをはめたままジュースなどの飲食をすると唾液の循環が滞っているため虫歯のリスクが上がる
  • もしやるなら一般歯科より矯正専門の先生やクリニックのほうが経験と技術の面で安心
  • 始めるまで製作期間があるため1か月はみておく

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