面長な顔貌を下顎の反時計回りオートローテーションで短くしながらガミースマイルも改善する治療
この下顎の反時計回りオートローテーションで非常に整った顔立ちになるタイプがあります。それは下顎が回転して面長で下顎が後退し、ガミースマイルでもある方です。これらを平均値に近づける方法には2つあります。一つは従来行われてきた両顎骨きり手術(ルフォーⅠ型+SSRO)です。もう一つが私が実践する歯科矯正用アンカースクリューを用いた下顎のオートローテーションによる治療法です。下顎のオートローテーションは上顎前歯と臼歯の圧下(めり込ませること)によって達成されます。これをアンカースクリューで大臼歯を1~2mm程度行うだけで下顎オトガイ部で約3倍の変化があります。では実際の症例をみていきましょう。
術前(ビフォー)
20代の患者さんです。患者さんは笑うと歯茎が見えすぎるいわゆる”ガミースマイル”がお悩みで来院されました。顔を拝見して審美的な基準から科学的に診断したところ、顔が長く下あごが後退していたため矯正治療のみで歯科矯正用アンカースクリューを併用して顔だちとスマイルを改善する矯正治療をすることと診断しました。私の診断は歯並びやかみ合わせの治療は当たり前で私の技術からはたやすいため顔だちとスマイルの審美性を基準とした治療を行うのが特徴です。
術後(アフター)
このように非外科の矯正治療で顔面の下1/3は変えることが可能です。いままで外科矯正でなければ実現不可能だった治療を私は次々と非外科の治療で治していっています。もちろん外科矯正も行いますがその場合は自分の顔が嫌でしょうがない大きく変えたい場合です。かみ合わせは矯正だけで治療が可能ですし、顔やスマイルも非外科で改善が可能です。
このレントゲンの術前術後のトレースを見てみると口元の突出がかなり引っ込んでいて顔が短くなりながら顎が前に出て下唇のSラインがシャープに見えることが分かります。ガミースマイルが治ったのは歯と歯茎、歯槽骨の移動によるものですが上顎前歯の移動量は上に約7mmです。これは骨切り手術のLe Fort Ⅰでも難しいレベルの改善です。両顎手術と異なりどんなに上顎前歯を挙上してガミースマイルを治しても鼻の形に影響がないことがわかっています。
本症例では反時計回りオートローテーションを極限まで行い下顔面を圧縮し人中も短くなりましたが、多くの患者さんでは好みや限界によって途中で反時計回りオートローテーションを止めます。反時計回りオートローテーションをやればやるほどオトガイが前に出ますのでしゃくれるリスクがあるのでEラインの程度を見ながら調整するのが通常です。反時計回りオートローテーションを行った他の患者さんの症例はこちらを参照してください。
【本症例の治療に関する治療法、リスク、期間、料金について】
20代の患者さんです。ガミースマイルと下顎の後退、ディープバイトを主訴に来院。小臼歯抜歯、上下裏側矯正で治療を行った。矯正用アンカースクリューを用いた下顎のオートローテーションによる治療法です。下顎のオートローテーションは臼歯の圧下(めり込ませること)によって達成されます。これをアンカースクリューで2mm程度行うだけで下顎オトガイ部で約3倍の動きを見せることになります。
矯正治療のリスク:歯磨きがしにくくなる、歯根吸収が起きうる、裏側矯正装置は舌に当たるため発音に影響が出る、食事に制限が入る、アンカースクリューが脱離する可能性がある等 詳しくは https://facetalk.jp/risk-orthodontic-tx/
費用:平均約100万円 詳しくは https://facetalk.jp/treatment-costs/
期間:3年程度
※矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。