ホワイトニング(歯の漂白)について

ホワイトニング・術後

歯の黄ばみ・着色の原因

赤ワインや珈琲などの着色性の高い食べ物や飲み物で、歯の表面がすこしづつ黒っぽくなってくることは良く知られています。このように色素が歯の表面にこびりつくような「外部の着色」は歯のクリーニングで綺麗に落とせます。

一方、歯の内部の着色もあります。例えば、歯は少しずつですが加齢と共に内部からも黄ばんできます。 このような内部の着色はクリーニングでは落とせず、ホワイトニングで白くする必要があります。

歯を白くするための方法について

歯を削らずに白くするためには主に3つ(4つ)の方法があります。

  1. 歯のクリーニング(PMTC)
  2. オフィスホワイトニング
  3. ホームホワイトニング
  4. オフィスとホーム両方(デュアルホワイトニング)

歯のクリーニングは歯の外側の着色を落とすことです。歯科医院でクリーニング専用のブラシを使ってジェルやペーストを用いて歯を白くしていきます。

オフィスホワイトニングは歯科医院で高濃度のホワイトニング剤を使って加齢による黄ばみなどクリーニングでは落とせない内部の着色を落とし白くしていく処置です。患者さんはほとんど歯科用の治療イスに横になっているだけで白い歯になるため患者さんは楽です。個人差はありますが、何回もホワイトニングを繰り返すことでお皿のような真っ白になるまで漂白するも可能です。

ホームホワイトニングもオフィスホワイトニング同様、歯の内面から白くしますが家にいるときに自分で行うセルフタイプのホワイトニングです。オフィスホワイトニングもホームホワイトニングも同等の白さまで歯を漂白することができます。ホームホワイトニングも繰り返すことでより白くなります。

エステでのホワイトニングについて

効率よく歯を内側から白くするには過酸化水素か過酸化尿素(過酸化カルバミド)を用いて活性酸素を出す必要があります。エステで歯のホワイトニングと謳っているところは二酸化チタンの光触媒作用を応用していますが、これは薬事法で過酸化水素や過酸化尿素は歯科クリニックでしか提供できないことからくるものです。もちろん市販も禁じられていますので日本のドラッグストアには歯科で行うホワイトニングより白くなるホワイトニング商品はないということです。

とはいえ酸化チタンは空気中の酸素や紫外線との反応で活性酸素を出しますので、若干白くはなりそうです。エステのホワイトニングも試してみて歯科のホワイトニングとの違いを実感するのも面白いかもしれません。

海外のホワイトニング製品について

一方、海外は日本とは事情が違いますので個人輸入で過酸化水素を含んだシートを貼り付けるタイプのものも買うことができます。過酸化酸素が入っているのでこれは内側から白くなりますが、個人輸入は自己責任です。自分でやってみると痛いほど分かると思いますが、痛みが出た場合、原因を考えて替わりに行うべきホワイトニング法に切り替えることが難しいことや、八重歯などでガタガタが強い人は歯と歯の間が黄ばんだまま残ったり、ある時点で歯の表面に白い斑点(ホワイトスポットと言います)が現れてきたりなど専門家の助けが必要になることが多いです。ちなみにホワイトスポットの治療ではマイクロアブレーション治療を併用することが改善策になることがあります。

ホワイトニングで歯が白くなるしくみ

ホワイトニングは歯を白くするために薬剤から活性酸素を放出し、色素分子を分断します。生きた細胞にとっては必要以上の活性酸素は毒であり老化の原因なのですが、歯の表面はエナメル質という硬いアパタイトでできています。そのため唇や歯茎などの軟組織に薬剤が触れないようガードする前処置をし、歯の表面だけに作用させることで歯だけを白くできるのです。

歯のホワイトニングでは薬剤の濃度が高いほど歯を白くする成分を多く含むため、基本的には薬剤濃度が重要ですが、ホワイトニング剤の濃度が上がるとそれだけ知覚過敏が起きやすくなります。通常、ホワイトニングで最も気をつかっているのが知覚過敏症状です。

人種間のエナメル質の厚みの違いを考慮すべき

知覚過敏が出る主な原因にはいくつかありますが、ホワイトニング剤の濃度の他にエナメル質の厚さも考えられます。少し前まではホワイトニングの本場はアメリカですから効果の高いホワイトニングの薬剤も輸入品に頼ることが多かったです。エナメル質の厚みは歯の大きさに比例します。日本人の歯はヨーロッパ人ほどではないですがアメリカ人と比べるとエナメル質が薄いという特徴があります。グラフは歯の大きさを世界の地域別に比べたものですが、アメリカと比べて日本は歯の大きさが小さいことがわかります。このように国ごとに身体の違いがあるのですから、日本人に合った安全で痛みの少ないホワイトニングシステムが必要ではないかということです。現在はGCという日本の歯科材料メーカーが海外のホワイトニング剤と遜色のない知覚過敏を抑える工夫がなされたホワイトニング剤を販売しておりますので、当院でも切り替えました。

効率を高め歯を白くするホワイトニング剤

実はホワイトニング剤に含まれる有効成分を100%使っているわけではなくロスも多いのです。ですので、濃度が低くても効率的に有効成分から活性酸素を放出できるシステムがあれば知覚過敏を抑えながら白い歯にすることができるはずです。当院で使用しているホワイトニングシステムでメイドインジャパンのTionという薬事にも通っているホワイトニング剤は歯の表面に光触媒作用を持つコーティングをして光を当て、効率的に有効成分から活性酸素を放出させる仕組みのホワイトニング剤です。当院では、アメリカ製のホワイトニングシステムからTionシステムに変えてから、知覚過敏が起きてもマイルドで以前のような耐えられない痛みはなくなりました。また、光を当てる歯を選択することで痛みが出そうな歯を避けてホワイトニングすることができるようになりました。

 

ホワイトニングの実際

オフィスホワイトニング

術前(ビフォー)

この患者さんはオフィスホワイトニングで歯を白くしたいと希望されて来院された患者さんです。術前の状態ですが、多くの日本人の歯のシェード(明るさ)よりかなり明るい白い歯をしています。

過去にホワイトニングをされた方は診ただけでわかります。このように白い歯をさらに白くしたい、天然の範囲を超えてさらに白くしたい方は以下のような方法をお勧めしています。

  1. ホワイトニングの回数を増やす。
  2. ホームホワイトニングを併用したデュアルホワイトニングをする。

※セラミックにするという方法もありますが、ここでは自分の歯を削らないホワイトニングという手段に限定して述べていますので除外します。

当院で使用している最新のホワイトニング剤は日本人のエナメル質に合わせて作られており、痛みを感じにくくホワイトニング回数も増やすことができます。その結果ものすごい白さにすることも可能です。

術後(アフター)

このように陶器のお皿のように白くしたい場合には数か月に1回のホワイトニングを行うことで回数を増やすか自宅でもホームホワイトニングを併用して回数を増やしていけば可能ですが、透明感を残した自然な白さをを求めるなら1年~2年に1回のホワイトニングのメンテナンスで十分です。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは歯列全体を覆うトレーを作りその中にホワイトニングジェルを米粒大程度盛って歯を白くします。奥歯まで全部白くしたければすべての歯にホワイトニングジェルを盛って漂白することもできます(あまり奥歯は見えませんのでやる人は少ないですが)。

一日の使用時間は2時間程度で2週間ほど継続することで徐々に白くなっていきます。

デュアル・ホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行うデュアルホワイトニングの症例です。この患者さんは矯正歯科治療を終え、アメリカの企業に内定をもらった方です。歯並びとスマイルが整ったら、歯を白くしたいと希望されてオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを同時に行うデュアルホワイトニングで歯を最大限に自然な白さにすることにしました。

術前(ビフォー)

術前の歯の色調です。アジア人はこのように明るさで言うとA3.5という黄みの強い色の歯が多いです。

1回目のオフィスホワイトニングを終えて、一週間ほどアメリカに行くというのでホームホワイトニングを使ってもらいました。

術後(アフター)

最終のオフィスホワイトニングを行った後の歯の色調がこれです。

ホワイトニングを行う前と比べて黄みが抜け、かなり白くなったことが分かります。色調で言うとB1という自然な白さ基準で最高の明るさになりました。

ホワイトニングの費用とリスクについて

ホワイトニングは天然の歯に対して行うものですのでセラミックや虫歯治療の詰め物などは白くなりません。このようにホワイトニングにもいくつかの注意点がありますので是非以下のリンクからホワイトニングのリスクをよくお読みになったうえで受けられることをお勧めします。

また、ホワイトニングを避けるべき方々もおりますので、担当歯科医の注意事項をよく聞いてからやりましょう。

ホワイトニングの費用 ※ホワイトニングのリスク

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